【文学】『日本文学史序説(上)』『折りたく紫の記』『西洋紀聞』

読書会の課題図書。
コマギツネ

久しぶりの読書会は?

中の人

身が引き締まります!

朝から読書

私は朝起きてすぐが一番仕事が捗ります。

今日はこの私のエンペラータイム(笑)を読書会の課題図書に。

加藤周一『日本文学史序説(上)』、

新井白石『折りたく紫の記』、『西洋紀聞』の課題箇所を読了。

こういった本は、読書会がない限り読まないで一生を終えるかもしれない。

そう思うと、主催者に感謝しかありません。

とりあえず、読みやすそうな本から読んでいくことに。

読了後の結論としては、最も読みにくい本から読んでいたのですが・・・

加藤周一『日本文学史序説(上)』

この本を最も読みやすそうとの当たりをつけた

私のセンスのなさ(笑)!

『フランス文学史』であれば、

曲がりなりにも博士課程まで進んでいるので既に頭に、

ある程度の知識があるのでここまで苦戦しないはず。

課題箇所は、『日本文学史序説(上)』の「元禄文化」。

前提知識が無さすぎて、全く頭に入りません(泣)。

特にもっとも重要と思われる「朱子学」との関連がわからない。

ここは、読書会の主催者に委ねることにします!

唯一、強く印象に残っているのは、

新井白石をライプニッツに例えていたところ。

新井白石はわからないけど、ライプニッツなら馴染みがあります。

ライプニッツは、ドイツの哲学者、数学者として有名ですが、

法学、歴史、神学、言語学に精通し、

外交官、技術者、実務家としても活躍。

確か楽観主義者で、

国家プロジェクトを失敗させたにもかかわらずあっけらかんとしていた、

といった内容のことをどこかで読んだ覚えがあり

(間違っていたらすみません)、妙な親近感が湧き、

それ以降気になる哲学者の1人でした。

おそらく、「なんでもできる」という点で、

ライプニッツの名前をあげたのかと思いますが、

新井白石と私の距離は、一気に縮まったのでした。

新井白石『折りたく紫の記』

日本文学に疎い私は、このタイトルを見てピンとこず、

「なんか素敵な文字列だなぁ」ぐらいにしか感じていませんでした。

調べてみると、後鳥羽上皇の

「思ひ出づる折りたく柴の夕煙むせぶもうれし忘れ形見に」

という句からきているとのこと。

現代語訳は、

「夕方に、亡き人を思い出すたびに折って焚く紫の煙にむせるのも、

忘れ形見のようで嬉しいことだ」

みたいな感じでしょうか。

さて、本編。今回の課題は、上・中・下の上の部分です。

なので、ここまでの感想です。

上巻で語られるエピソードには、

白石が拠り所とする教えが記載されています。

その中の2つを紹介。

「男児はたゞ事に堪えうる事を習うべき也」

(男は忍耐することを修練せよ)

白石はこの教えに力を得ることが多かったとのこと。

「我つつしみ所たゞ二つありき。いわゆる貨と色との二つ也」

金と女の二つの欲がなければどこにても人に嫌われることはない、

という意味です。

さて、この2つの教訓が良いか悪いかは別として、

個人的に思うのは、行動指針がはっきりしているということ。

迷ったら、この行動指針に立ち帰ればいい。

重要なことだと思うのです。

また、白石が使えた徳川家宣がかなり勤勉であったことに驚きました。

「聖人の道」がどのようなものか学ぶため、

『詩経』『書経』『通鑑網目』『春秋』の講義を受けていたとのことです。

新井白石『西洋紀聞』

今回読んだ3冊の中で一番面白かったです。

この本は、シドッチについて書かれたもの。

シドッチはイタリアの司教であり、

江戸時代中期に日本に来て捕らえられ、

その後、幽閉されたまま死去しました。

新井白石はこのシドッチを尋問し、

その内容がこの『西洋紀聞』に記載されています。

では、何が面白かったか?

まずはシドッチの学識について書かれた部分。

シドッチが時刻を太陽のある位置と自分の影を見て時刻を推測し、

コンパスを利用し世界の地図上に書かれた都市を言い当てる所。

未知の学問を目にしたときの驚きが伝わってきます。

また、白石がキリスト教を批判する箇所。

「そのキリスト教の教義を説くのを聞くと、

ひと言も道理にかなったところがない。

今までの賢さはどこかにき、まったく愚かさそのもので、

別の人の言葉を聞くようである。

ここに、私は西洋の学問は、形と器、すなわち

物質的技術的面には通じているが、精神的な面はまるで

未開発であることを知った。」

白石の物事に対する考え方が如実に現れている箇所かと思います。

まとめ

今回、これらの本を読んで思ったのは、

人として悔いのないように生きるための哲学について

真剣に考えるべきということです。

今日の私

読書、夫の文章添削。

ぜひ、こちらもどうぞ!

マンガ描き始めました。

私のプロフィール

京都市の女性税理士です。

税理士になるまでの苦労が綴ってあります。

税理士試験はうまくいかないことばかりで、

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勉強好きそうだけど、税理士試験とは肌が合わなかったね。落ちた時には、なんて声をかけていいかわからなかったよ。

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